一人ひとりの子どもを大切にするという観点から、学校や認定こども園、幼稚園・保育園などの課題、天瀬の旧市民病院の診療所問題、清輝学区でのアルゼンチンアリの駆除状況などについて、市政をただしました。
注目するべき取り組みとして、岡輝中学校区の様々な取り組みを紹介しました。岡山が抱える教育課題解決のヒントがたくさんある気がしています。(写真は、岡輝中学校が紹介されていた「子どもと教室の事実から学ぶ」の本)
市長も、前々から行きたかったので近いうちにぜひ視察したいと答弁してくれました。
子どもの貧困対策としても注目されているスクールソーシャルワーカー(SSW)の学校への配置を繰り返し求めました。SSWは学校に配置され、子どもの「気になる」段階からかかわることができるので、福祉事務所に配置される子ども相談主事とは本質的に違いがあると思っています。教育長から「SSWとほぼ同等の子ども相談主事だ。これを少し増やしていきたいという思いはある」との答弁がありました。ぜひ、学校に!
講師として勤務した経験(連日の深夜までの授業準備、早朝からの部活補助など)も紹介しながら、非正規の教員である講師が担任を持つクラスが増えている実態を示して、教育委員会の認識と対応をただしました。教育長は「将来の(児童数減少に対応した)教員定数もにらみながら採用を行っており、理解してほしい」と正規教員の増員には消極的な姿勢を示しました。
★今年度、講師(=非正規の教員)が担任をもっているクラス数・・・小学校166校(10.9%)、中学校77校(10.4%)
今年度4つの認定こども園がスタートしましたが、なんと2号認定3号認定(いわゆる保育園児)の定員は19人も減らしていました!!!こども園は「保留児対策になる」と謳っていたのは何だったのでしょうか。
また、1号(=幼稚園児)の子どもと2号(=保育園児)の子どもが同じ部屋で生活しているのに、保護者の負担(同じ収入帯でほぼ同じ利用時間でも負担に差がある)や職員の処遇(幼稚園出身と保育園出身で給与や研修などに差がある)などを具体的に数字をあげながら、制度の矛盾をただしました。しかも、低所得者B層では、1号(幼稚園児)の方が保育料が高いのです。大きな矛盾です。
また待機児・保留児の解消に逆行していることも数字を挙げて岡山市の姿勢をただしましたが、岡山っ子育成局長は今年度134人の待機児が出ていることを「ニーズが増えて若干発生した」と、現実に合わない認識を示しました。
★4園のこども園化による定員数の変化(1年前との比較)・・・1号=35人増、2・3号=19人減
また、1号認定の子どもは夏休みには登園できないことについて、同じクラスで生活しているのに夏休み明けに子どもの状態ががらっと変わってしまうと危惧を示したのに対し、岡山っ子育成局長は「保護者には入園児に理解してもらっている」と、これも子どもの実態を見ない答弁に終始しました。
★国の制度では、1号認定でも一時預かり事業で、夏休みも受け入れることができます。
最初のふれこみであった「質の良い教育の提供」については、はっきり示されませんでした。こんな矛盾を抱えたままこども園を強引に進めると、大きなひずみを生みます。本当に子どものためというならば、1号も2号も同料金で16時くらいまでは一緒にいる(いわゆる小学校みたいに)するべきだと思います。
先行4園についての検証として、保護者にもアンケートを取ってくれると前向き答弁がありました。来年は岡南幼稚園・保育園の移行が決まっています。検証結果を公表して、改善するべきは早急に改善してほしいと思います。
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